相続登記ではどんな戸籍謄抄本が必要?

相続登記ではどの戸籍謄抄本が必要?司法書士が解説おとは司法書士事務所

おとはさん

相続手続きで必要となる『相続戸籍』について、遺産分割による相続登記で必要な戸籍を例に解説します!

例-父が亡くなり母と子2人

例 相続人が3人(配偶者と子2人)

父は札幌市で生まれ、母(配偶者)との結婚を機に本籍地を千葉市にしたと聞いています。子ども2人は千葉市で生まれ、それぞれ結婚しています。
子ども1は本籍地をさいたま市に、子ども2は本籍地を福岡市にしています。

子ども1

父が亡くなり、父名義になっている実家の名義変更(相続登記)を行うために相続戸籍が必要と言われました。
戸籍謄本?戸籍抄本?

戸籍謄本とは、戸籍に記載されている全員の身分事項を証明するものです。戸籍法の改正により、現在では戸籍全部事項証明書と言われています。

戸籍抄本とは、戸籍に記載されている一部の人の身分事項を証明するものです。戸籍法の改正により、現在では戸籍個人事項証明書と言われています。

このページでは戸籍謄本(=戸籍全部事項証明書)、戸籍諸本(=戸籍個人事項証明書)と記載しています。

必要な戸籍は?

子ども1

千葉市(父が亡くなったときの本籍地)で父の戸籍謄本を取得すればいいのかな?

相続手続では、被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までの全ての経過が分かる戸籍謄本除籍謄本と、相続人の戸籍謄抄本が必要となります。

千葉市の戸籍だけでは足りません。

相続の手続きでは、「被相続人(亡くなった父)が出生したときに入った戸籍」から「亡くなるまで」の経過が分かる全ての戸籍を集める必要があります。また、相続人(配偶者、子ども1、子ども2)の戸籍謄抄本も必要となります。

おとはさん

子ども1

父の戸籍は、生まれた札幌市の戸籍から、千葉市の戸籍までを用意するんですね。

その他に、相続人の戸籍として母(配偶者)と子ども2人の戸籍謄抄本を用意すればいいですね。

除籍謄本
戸籍に記載されている人が婚姻や死亡などで全員いなくなった状態の戸籍を除籍謄本(除籍全部事項証明書)と言います。

戸籍は様式や編製基準の変更により、平成と昭和にそれぞれ「改製」が行われています。被相続人が改製前の戸籍(改製原戸籍)にも記載されている場合は、改製前の戸籍(改製原戸籍)も必要となります。

例のご家族ですと、被相続人(亡くなった父)の戸籍は次の4つが必要になります。

  • 出生から昭和改製までの改製原戸籍謄本(札幌市)
  • 昭和改製から婚姻までの除籍謄本(札幌市)
  • 婚姻から平成改製までの改製原戸籍謄本(千葉市)
  • 平成改製から死亡までの戸籍謄本(千葉市)

おとはさん

戸籍はどこで集めるの?

戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)・戸籍個人事項証明書(戸籍抄本)は、本籍地のある市区町村役場で取得できます。

この家族ですと、札幌市、千葉市、さいたま市、福岡市で取得する必要があります。

戸籍謄抄本は、郵送で取り寄せることもできます。

おとはさん

まとめ

被相続人(亡くなった父)に関する戸籍
出生から昭和改製までの改製原戸籍謄本札幌市
昭和改製から婚姻までの除籍謄本札幌市
婚姻から平成改製までの改製原戸籍謄本千葉市
平成改製から死亡までの戸籍謄本
(配偶者の戸籍謄本も兼ねる)
千葉市
相続人に関する戸籍
子ども1の戸籍謄抄本さいたま市
子ども2の戸籍謄抄本福岡市

おとはさん

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注意
相続手続の内容により必要な戸籍の範囲が異なる場合があります。

相続登記では手続方法に応じて戸籍関係の他にも書類が必要となりますのでご注意ください。