この記事では、共有者うちの1人が亡くなったときの相続登記について解説します。
おとはさん
目次
共有者の中の1人が亡くなったけど相続登記って必要なの?
共有者のうちの1人が亡くなったとき、相続登記の手続が必要です。
「まだ他の共有者が生きているんだから相続登記がいらないのでは?」と思う方もいます。しかし、相続登記の手続は、不動産ごとではなく、被相続人(亡くなった人)ごとに行う必要があります。したがって、共有者の1人が亡くなったときも、その亡くなった人の持分についての相続登記の手続が必要になります。
共有(きょうゆう)
複数の人が共同で所有している状態を共有(きょうゆう)といいます。
不動産も共有ができます。父と母で共有名義で登記しているという方はよくいらっしゃいます。
父と母で不動産を共有していたところ父が亡くなった場合
おとはさん
他の共有者が不動産をもらうと聞いたけど本当?
被相続人(亡くなった人)の財産を相続するのは、相続人です。
したがって、遺言書などで特別指定がなければ、共有者がいる不動産であっても相続人が遺産分割協議を行って相続します。
相続人同士ではどう分けてもいいの?
遺産分割協議で相続人が合意すれば、相続人同士どういう持分でも分けることができます。
父2分の1・母2分の1で不動産を共有していたところ父が亡くなった場合
おとはさん
子が相続
遺産分割協議でまとまれば、子が父の持分2分の1全てを相続することもできます(下図)。
そうすると、母(配偶者)の持分2分の1・子の持分2分の1の共有不動産となります。
おとはさん
配偶者が相続
遺産分割協議でまとまれば、配偶者(母)が父の持分2分の1全てを相続することもできます(下図)。
そうすると、配偶者(母)の持分が2分の2となり、配偶者(母)の単独所有の不動産となります。
おとはさん
配偶者と子が相続
遺産分割協議でまとまれば、割合を決めて父の持分2分の1を相続することも可能です。
例えば、父の持分2分の1をさらに2分の1にして、配偶者(母)と子がそれぞれ4分の1ずつ相続することも可能です(下図)。そうすると、配偶者(母)の持分4分の3・子の持分4分の1の共有不動産となります。
おとはさん
父の持分をどういう割合で分けるかは相続人の合意で決めることができるので、父の持分2分の1のうち50分の1を配偶者(母)が相続して、残りを子が相続するということも理論上は可能です。
共有不動産の相続登記の手続は誰がやるの?
相続登記の手続は、相続人が(司法書士に依頼し、又は自ら)おこないます。
共有状態ではない不動産と同様、相続人で遺産分割協議を行い、必要な書類を添付して法務局へ登記申請します。
共有不動産の登録免許税はいくら?
被相続人(亡くなった人)が持っていた持分の割合から計算します。
例えば、持分が2分の1であれば、不動産の固定資産税評価額の2分の1の額に課税されます。
相続登記の登録免許税|免税の2パターンも解説共有不動産の相続登記はいつまでに行えばいいの?
相続登記に法律上の期限はありません。
しかし、相続登記をせずにそのままにしておくと数々のデメリットが発生します。今のうちに手続しておくことをオススメします。
相続登記の期限-登記しなかった場合の6つのデメリット亡くなった人に相続人がいないときはどうなるの?
亡くなった人が不動産の行き先について遺言書を残していれば、遺言書で指定されている人が不動産を取得できます。したがって、「共有者に遺贈する」という趣旨の遺言書を残していれば、その共有者が取得することができます。
遺言書がないときは、特別縁故者への財産分与の対象となります。遺言書が特になく特別縁故者への財産分与もない場合は、他の不動産の共有者への帰属となります。
共有不動産の相続登記
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おとはさん